これまで数回に渡りご紹介して参りました派遣法改正まで、いよいよ3カ月を切りました。派遣会社を活用している企業様は、派遣元がどちらかの方式を選択する「労使協定方式」「派遣先均等・均衡方式」について、各派遣会社からアナウンスがあったことと思います。
弊社では法改正の対応にあたり、近隣の労働局へ聞き取り調査を行ってきましたが、おそらく大半の派遣会社が「労使協定方式」を選択するのではないか?という見解が多くなってきております。理由としては、「派遣先企業からの情報開示が困難」「労使協定なら簡易的な手続きで対応が可能」「近隣の派遣会社では労使協定方式を選択している会社が多いから」などが多いようです。
こうした状況の中、弊社では「派遣先均等・均衡方式」を中心に進めることを決定しました。その理由としては、不合理な待遇差を無くすという法改正の趣旨を鑑みた時、労使共により納得感が高い選択肢は「派遣先均等・均衡方式」ではないかと考えたからです。また「労使協定方式」では、職種ごとに全て一律の時給設定となるため、急激な料金上昇などで派遣先の負担が大きくなってしまう可能性があることや、段階的に上昇する労使協定の賃金テーブル、もしくは1年で頭打ちの賃金テーブルとなった場合、派遣スタッフの不満や、派遣先従業員の方々との確執が生じるのではないだろうか?といった懸念を払拭することができませんでした。
「派遣先均等・均衡方式」は、初動こそ手間が掛かりますが、中長期的な視点では様々な状況下でも最適と考え、決定に至りました。今後も様々な変化に対して目先の進めやすさだけでなく、社会にとって最善となるような選択を心掛けて参ります。
また、派遣先企業様のご負担が懸念される情報開示用資料についても、弊社独自の簡易フォーマットをご用意しております。ぜひお気軽にお問合せ下さい。(後盛秀範)