新型コロナウイルスの影響で自粛ムードが続き、メンバーとコミュニケーションを深める時間がなかなか取れないと感じる方も多いと思いますが、そんな中、皆さんはメンバーとの距離感について、普段どのようなことを意識されているでしょうか?
昨年、サイボウズが入社5年以内の若手ビジネスパーソンを対象に実施した「令和に求められる上司との距離感」についての意識調査では、上司に対して思うこととして、「上司からも挨拶してくれる」「上司から話しかけてくれる」が上位を占め、約8割の方が上司から話しかけてくれる関係を求めているとの回答でした。この結果からもわかるように、上司や先輩からの働きかけが求められるコミュニケーションですが、上司や先輩の立場からすると、もう少し心を開いて欲しいと思った時は、コミュニケーションの「時間」に焦点を当て、もっと長い時間を取らなくてはと思われることが多いのではないでしょうか?
距離を縮めるために、面談なども含め一回あたりの対話の時間を長くしたいと思うところですが、上司とメンバーの関係性が時間に比例するかというと、なかなかそうはなりません。月イチでまとめて話し込む時間も貴重ですが、短時間でも頻繁に言葉を交わす方が身近に感じ、話しやすい関係になるのは容易に想像できることではないでしょうか。このように距離感に最も影響をもたらすのは、実は時間の長さではなく「頻度」です。実際に話す時間(長さ)は月イチまとめて話す方が長いかもしれません。しかし、私たちが話し込もうと思って臨んでも、相手がその時間を望むとは限りません。日々の忙しさから、空いてしまった距離を埋めようとコミュニケーションの時間を長くすることに気を取られがちですが、まずは挨拶やたわいもない話をメンバーと気軽に交わす頻度に焦点を当ててみては如何でしょうか。(代表取締役 高橋智仁)