新型コロナ対策でテレワークを導入する企業が増えましたが、同時に様々な課題も見えてきました。今回はテレワークに関する調査結果から、今後テレワークを浸透させる上での改善策や気をつけたいポイントをご紹介します。
パーソル総合研究所が行った「テレワークにおける不安感・孤独感に関する定量調査」によると、テレワーカーは「相手の気持ちが察しにくい」「仕事をさぼっていると思われないか」等、約64.3%が何かしらの不安を感じていました。一方で、テレワーカーをマネジメントする上司も「業務の進捗が分かりにくい」「相手の気持ちが察しにくい」等の不安を感じ、何かしら不安を持つ割合は75.4%、テレワーカー本人よりも高くなっています。
テレワーク率が2~3割の職場で不安感や孤独感がピークになるという結果もあり、出社者とテレワーカーが混在する「まだらテレワーク」による心理的ストレスや、出社者とのすれ違いにも注意が必要です。また、非対面コミュニケーションでは、報告・連絡・相談・雑談のいずれも対面より減少傾向にあり、テレワークに不安がある人は転職意向が高いという結果も出ています。
弊社でも一部テレワークを行っていますが、チーム内で共通の認識とゴールを持つことを大切にしており、日々の不安や進捗を確認することで、離れていても安心して前に進むことができると感じます。
テレワークの成功には、環境面の整備と共に、コミュニケーションを意識的に増やすことが必要です。情報共有を密に行い、メンバーへの観察力を高める工夫や努力が今まで以上に重要になっていくと言えそうです。
(西山和弘)